4姉妹、長女のK子です。
ロンドンアイからの眺めに続いてイギリス旅行の報告です。
プライベートとはいえ、やはりナイチンゲールに関係の深い場所への訪問がメイン。2010年に訪問できなかった「旧手術室博物館(ハーブ・ギャレット)」です。
改修工事中で外観が全く見えず、見つけるのに苦労しました。
私の記憶では、旧・聖トーマス病院跡、現ガイズ病院近く。そしてネットでダウンロードした2枚の写真が手がかり。写真と同じ入口(扉)を見つけ、「ここだ!」と。
急な螺旋階段についている命綱風のロープを必死で掴み、上までのぼりました。たぶん4階。
ハーブ・ギャレット内部を全て紹介したいところですが、ここでは 10.Operating Theaterの紹介を。
この階段をのぼっていくと、
当時の手術の様子 (痛い‼)
上の写真は博物館に展示してあった写真です。
聖トーマス病院はロンドンでもっとも古い病院の一つで、ハーブ・ギャレットは旧・聖トーマス病院の付属施設でした。
聖トーマス教会内の階上が病院の薬とハーブの保管場所として使用され、1822年に手術室が設置されました。当時の手術室は医学生が手術を見学できるよう、ぐるりと座席に囲まれていました。1846年にエーテルが麻酔として使われるようになるまで、麻酔がわりにアルコールを飲むだけの時代。手術に要する時間は短ければ短いほどよかったし、手術は最後の手段でした。下肢切断は1分で終了したという話も。どうみても感染症に至っては考慮になく、術後の感染症で亡くなることも多かったと思われます。
※1804年 華岡清州が世界初の全身麻酔
※1846年 西洋での全身麻酔の最初
1859年、サウス・イースタン鉄道がロンドン橋からチャリングクロス広場に至る新線の敷設を計画し、聖トーマス病院は立ち退きを余儀なくされます。1862年、現在のランベス地区(ビッグベンの真向かい)に病院移転を決定。このときから教会内部のハーブ・ギャレットへと続く天井部は塞がれてしまい、手術室もハーブ・ギャレットも長い間、忘れ去られてしまいます。
忘れ去られていた旧手術室とハーブ・ギャレットが再発見されたのは、旧病院取り壊しの100年後でした。
ホームページより(改修前)
無断転載ごめんなさい。
ロンドン訪問の際は、どうぞ行ってみて下さい。